瀬戸内エモムシ探検団 前編

お疲れ様です。メガネです。

これを書いている時点では10月、秋ど真ん中です。

いやーホント時が経つのは早いっすね。

実は9月中にはこの紀行文を完成させようと思ってたんですが、日々変動する家庭環境と労働、11月頭の受験勉強に追われ、いつの間にかこんな間延びしてしまいました。

受験自体は別に大した事ないレベルなので何とかなりそうなんです…

が、まあそこは腐っても受験。どうしても精神的なストレスは重くのしかかり、押し潰されそうになる時があります。

 

でもそんな時、日々の疲れを優しく癒してくれるのが友達と旅した時の記憶な訳です。

どこそこに旅行行ったなぁ…とか、

あんなバカなことやったなぁ…とか。

勿論旅の最中が1番楽しいのは変わらないけど、勉強中や仕事の休憩時間に煙草蒸しながらそんな事をふと思い返すと、凍てつきそうな心の底がほんのり暖まる。

もう少しだけ頑張ろうかなぁ…と、少しだけ前向きにさせてくれる。

楽しかった思い出が石炭になって今の自分を奮い立たせてくれるているんだろうな、とか

そんなナイーブな事も考え始めたりもして。

 

それに、「いやーあの時は楽しかったっすね」とエモくんと2人だけでキャッキャウフフするだけではあまりにもったいない旅だったなあと感じたので、せっかくだしブログにでも乗っけようかと思った次第なんですよね。

まあ勉強の気分転換でやってるので後編がいつ出来上がるかは微妙…ですが、気が向いたら書き続けて行こうと思います。

 

さて、本題に入りますか。

 

これは今年8月28日、以前からお世話になっていた僕の旅の師匠、エモモンガ氏と二人で岡山〜香川を旅した時の回想記です。

 

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11時 倉敷駅にて

>oo<「あっ、エモさん…ですよね?」

(o'▽'o)「おっメガネくーん!いやー道中お疲れ様!」

>^^<「あっどうもどうもお久しぶりです…いやー暑い中お待たせしてすいませんね」

カープの赤いマフラータオルを首にかけた人の良さそうな御方がやさしく迎え入れてくれた。相変わらず人の良さそうな方だ。

彼の周りにこの世全ての善のオーラ?のようなものがグルグル渦巻いている。

 

エモさんとはTwitterのグループに入って以来特に面倒を見て下さり、また趣味と思考がほぼ似通っていた事もあってか複数人いる部員間でも特に親しくなっていた。

そして8月末に大阪の友達が就職決まったから遊びに来いという連絡を貰ったので、どうせなら岡山にいるエモくんにも会いに行ってみるかと軽い気持ちでお声掛けしたら快く了承してくれたのだ。

電車の運行時間まで少し間があったので駅構内のお土産屋に立ち寄り、おやつを買ってから列車に乗り込んだ。

 

同時刻、倉敷〜岡山間

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(o'▽'o)「とりあえずこれで岡山駅まで向かって、その後マリンライナーって電車で高松まで向かうからね」

>oo<「うっす(モグモグ)…しかしこの生きびだんご美味いっすね…おれ基本スイーツ苦手なんすけど、このカスタードクリームがちょうど良い甘さだし、ひんやり冷たいから夏に丁度いいっす(モグモグ)」

(o'▽'o)「メーカーも生き残りに必死だからね…きびだんごといっても餡にこだわったり、皮の食感にこだわったり、色んな種類があるのよ」

>oo<「あとこの白バラコーヒー

初めて見たけど、これも岡山名物ですか?」

(o'▽'o)「これは鳥取名物だから関東の人にはあんまり馴染みは無いかもね、とにかく甘いので有名で、甘党からは絶大な人気を得てるのよ」

>oo<「(ゴクゴク…)あっホントっすね、味で言ったらMAX缶に近いけど、あれより後味はあっさりしてて飲みやすいなぁ」

(o'▽'o)「気に入ってくれたなら何よりだよ(ゴソゴソ…)

>oo<「どーしたんすか?カバンの中探して」

 

(o'▽'o)「ん、いや>o'ω'o<からメガネくんにお土産預かってたんだ」

 

>◎◎<「えっ!?なんで!?」

 

 

(>o'ω'o<)…インドクソモラシ科に分類される胃腸の弱い男、デデンネ。昨年小倉に行った際美味しいご飯屋さんを紹介してもらってからの仲良くなった。心優しい実直な青年。)

 

(o'▽'o)「前一緒に長崎行った時、そういや今度メガネくんと遊んでくるよって言ったら

じゃあこれ渡しといて〜って言われたんだよね」

>oo<「あー…そういや彼たしかそんな事言ってましたね、でもおれそんなプレゼントされるような事してませんから…」

(o'▽'o)「まあまあ中開けてみてよ、おれも何あげたのか知らないからさ」

>oo<「まあそうですね、せっかくだしありがたく頂戴します」

>^^<「いやーしかしデデ公もわかってねーなー(ゴソゴソ)こういうのは何も言わずサプライズにした方g」

 

>◎◎<「オワーッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
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中に入っていたのはTCG「バディファイト」の三船美優さんと、僕ことこだわりメガネの別名義、レドームシのカードが封入されていた。

>◎◎<「これって…勲章ですよぉ…」

(o'▽'o)「草ァ」

失礼だが今の僕にはこんな国宝をしまうやんごとなき収納場所を持ち合わせていなかったので、仕方なく財布のカード入れの所に入れておいた。ごめんね美優さん、こんな暗くて狭い場所に締まっちゃって。

しかし、ふと大変なことに気付く。

いや何がと言うと、僕の財布は二つ折り財布である。

これがどういう意味を表すのか?

つまり

対面のスペースに入れて折りたためば僕と三船さんがキスをする構図になるのである。

 

>◎◎<「旅行中、ずーっとぼくらはEtanaluーKissしてるってことになるね…美優…♡」

(o'▽'o)「いや草ァ!」

 

なんにせよ、友だちってのはいいもんだね。

プレゼントありがとう、嬉しかったよ。

帰ったらちゃんと神棚に飾っておくから。

 

岡山〜高松 JR快速マリンライナーにて

>oo<「すいません…

わざわざグリーン車予約して下さってたんですか?」

(o'▽'o)「いいよいいよ、おれJRの会員だから安く済むし、気にしないで」

>oo<「本当に何から何までありがとうございます、プラン決めも結局一任させちゃいましたし、どうお礼すればいいか」

(o'▽'o)「いいっていいって…そうだメガネくん、先頭車両行ってきてみたら?

もうすぐトンネル入るけど、そこ抜けたらもう瀬戸大橋だから」

>^^<「…えっ!?マジっすか!?ちょちょちょごめんなさいちょっと一瞬だけ!一瞬だけ観てきます!」

(o'▽'o)「荷物見てるから置いてっていいよー」

>^^<「あざす!しゃす!せんせんしゃる!」

(o'▽'o)「ほーいいってらー」(っぱチョれえな…さいたま人)

 

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マリンライナー 先頭車両〜

>oo<「うーんあわよくば座りたかったが先客か…別に立ち見でもいいか」

>oo<「それにしても瀬戸内周辺は海のイメージに引っ張られてたけど案外山間の土地が結構占めてるんだな…

ここら辺は海近いから平野みたいだけど、結構意外だったな」

 

ひとり、窓辺を穏やかに流れる野山の風景を眺めていた。

車両はゆったりとしたスピードで山道を無心に駆けてゆく。

そのうち車内を暗闇が覆い始めた。トンネルに突入した車内をLEDが照らされたと思えば、ひと息着く間もなく強烈な気圧変化に襲われる。

>oo<「うおー海待ちきれねぇ…てかそれよか耳痛ぇ…」

心の中で悪態をつきながら、およそ3回目の耳抜きをしようと鼻を掴みかけたその時である。

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海沿いの長いトンネルを抜けると、海の上だった。

視界は薄緑に煌めいた。

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>oo<(ああ…)

そうか、これが瀬戸大橋なのか。

おれはいま、海の上を走っているのだな。

ただぼやっとした感想だけが頭の中に流れてゆく。

雲ひとつない青空。真下を覗けばいくつもの島々、家々と電線、学校。

打ち寄せる波は白い輝きを放ち、水面のレールは静かに靡いていた。

>oo<(おれが…おれがもしこの1年耐えきれなくなって自暴自棄にでもなってたら…

絶対、この光景は観られなかったんだよな…)

 

>oo<(…きて、よかったな)

 

きっと、この興奮はいつまでも忘れない。

 

12時 高松駅到着

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(o'▽'o)「さて、高松に到着した訳だけど…メガネくん、もちろんお腹は空かせてきたよね?」

>^^<「もち!!ろん!!です!!」

(o'▽'o)「うーしじゃあ四店舗巡るか」

>^^<「もち!!ろ…えっ四件も?」

(o'▽'o)「来たのはメガネだろ?」

>◎◎<「うぅ…おれそんな量喰えるタチじゃ」

(o'▽'o)「あーん?2キロは太らせるぞ」

 

一件目 味庄

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高松駅から歩いておよそ1分もしない距離にあった、うどん屋「味庄」。昔ながらの食堂の暖簾をくぐれば愛想のいい老夫婦がうどんを茹でながら「いらっしゃい」と出迎えてくれた。

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冷やしうどんの小を注文。

お値段たしか250円。安い。

>oo<「噂には聞いてましたけど学食並に安いっすねこっちのうどん。だって天ぷら一個100円しませんよ」

(o'▽'o)「四国なめとんか?」

>oo<「アッすいません…」

 

塩っぱめの出汁と冷たくてヌルヌルした手打ち麺はまさに暑い夏の日にピッタリであり、噛めば噛むほど小麦の味が滲み出る。

 

(o'▽'o)「ここら辺高松のサラリーマンが昼休憩で良く食べに来るから心配だったんだけど並ばなくて良かったねー」

>oo<「いやほんとに。こんな天気で並んだら救急車モンですよ」

(o'▽'o)「食べ過ぎで救急車呼ぶハメにならなきゃいいがな(ボソッ)」

>◎◎<「…えっ?」

小でも結構食べ応えあったけど…

 

この先、お腹がもつかなぁ?

 

2軒目 めりけんや

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食堂を抜け、駅前通りを歩くこと約3分。めりけんやに辿り着く。

ここではすだちおろポン肉うどんの小をチョイス。いや書いててお腹空くなこれ

まず驚きなのは丼の盛り加減。

小さいのじゃないとお腹が持たんぞ!というこっちの心配を他所に、店員のお兄ちゃんが目の前でこれでもかとお肉の山をもりもりに盛る。

そして仕上げにおろしもスプーンでどかーん!

 

あまりの豪快さに、軽く笑ってしまった。

 

そして先にテーブルに座っていたエモさんの丼も案の定山のように盛られていた。

 

>^^<(o'▽'o)「これ本当に小のうどん量かぁ?」

 

またしても笑ってしまった。

 

肝心の麺だが、先程のしっかりしたコシが印象的な味庄より少し柔らかめの麺でこれもこれで食べやすかった。

そしてトッピングの味の濃いお肉をスダチと一緒に噛み締めるともう箸が止まらない…。

 

ちなみにめりけんやは全国各地に出店しているらしく、あの池袋にも店を構えているらしい。

いつか予定があれば立ち寄ってみようかな。

 

 

(o'▽'o)「さてメガネくん三件目だけど」

>◎◎<「ちょいちょいちょい待って下さい!流石にこれ以上食ったら胃が爆発します!>o'ω'o<します!」

(o'▽'o)「チッこれだから最近の若ェモンは…

じゃあちょっと腹ごなしに街中散歩しようか」

>^^<「ホッ…」

 

13時 玉藻公園

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>oo<「…石川賢?」

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かつてこの地を収めていた城主、生駒氏が築いたといわれる高松城、通称玉藻城

1587年頃に築城され、11代にわたって松平家の居城として使われたそうだが、明治期には天守やその他装飾の多くは破却されてしまったらしく「城」本体よりは史跡や海水を引いた100%塩水の「お堀」を眺めるのがメインと言った場所だった。

また城の周りをぐるっと渡し船で廻る事も出来るらしいが、時間の都合上乗ることは出来なかった。今でも心残りである。

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(o'▽'o)「なかなかいい場所でしょ?昔から家族とよく行ったもんだよ」

>^^<「のどかですね…眺めるだけで癒されるような」

前方には朽ちた城跡。

その脇から立ち並ぶ、機能的に生まれ変わった活発な都市の街なみ。

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いつか眺めているこのビル群も史跡になる日が来るのだろうか。

幾ばくかの諸行無常を感じながらもぼーっと景色を眺めていると、ある事に気になった。

>oo<「ところで堀の周りを泳いでる黒い魚って何なんですかね?

鯉かな…いやでもあんなちっちゃくないか」

(o'▽'o)「あああれね、鯛」

>◎◎<「鯛!?鯛が堀を泳いでるんすか!?」

(o'▽'o)「凄いよ、ここ海水引いてるから水位も時間によって変化するし、なんなら鯛にエサやりも出来るし…他の史跡にはない特徴かもね」

>^^<「はえーそれにしても城で鯛に餌やるなんて…」

めで鯛。

と言おうとしたが流石にやめた。

 

1回100円のガチャガチャで餌を買い、木造の橋の元でカプセルを開いた。

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>oo<「じゃあ…落としてみますね」

粒状のカリカリを三粒ほど摘んで、水面に落としてみる。

するとひと息着く間も無くバタバタバタバタ!と一斉に鯛が集い、1秒もかからないうちに餌は彼らの体内に呑み込まれてしまった。

 

>^^<「おっ凄ェ凄ェ!!めちゃくちゃこっちに集まってきましたよ!」

 

(o'▽'o)「この辺りの鯉たちは頭良いからね、餌投げ込まれるの分かったら途端に群れを成して待ち構えてるのよ」

 

>^^<「うはwwwwwwおれもうちょっと遠くに投げてみますねwwwwwwwww」

 

今度は三粒摘んで軽く遠方へ投げてみる。

これまた鯛たちは物凄いスピードで投げ込んだ方向へ突っ走っていった。

 

その時、今日は大人しくのんびり旅しようと考えていた自分の中でスイッチ音がした。

こんな面白過ぎる光景を見せられたらもういても立っても居られない。

>^^<「エモさん!おれもう一個餌買ってきます!」

それからというもの、エモさんと2人してはしゃぎながらどっちに誘導しようかとお堀中に餌という餌を投げ込みまくった。

鯛たちは面白いように餌目掛けて突っ込んで争い始め、次の餌が投げ込まれるのをまだかまだかと待ちかねていた。

>^^<「いやぁ玉藻城楽しいなぁ…!」

(o'▽'o)「面白いでしょ!ここ結構隠れた名スポットなんだよねー」

>^^<「ほい!…オワーッめっちゃ機敏!めっちゃ機敏!すっげー!!!!」

その後も僕らは餌が切れては買い求め、スポットを変えたりしながら飽きることなく餌を放り投げ続けた。

 

なんとなく、某ZOZO社長の気持ちが分かる様な気がした。

 

>^^<「アッハッハッハッハッ!!!すっげー!!!!!!!!!面白れェー!!!!」

 

この日、閑静な玉藻城に1匹のムシケラの高笑いが響き回ったという…。

 

 

 

〜後編へ続く〜